北近畿〜183系800番台 投稿者:ABE
投稿日:09月29日(月)14時08分11秒
本人投稿です。
(1枚目より)一見なんの変哲のない一特急電車の側面様ですが、この電車、実は異端児なのです。
基本塗装は旧国鉄特急色、新幹線の登場前に東海道本線を東京-大阪間6時間30分で結んだ151系「こだま」から始まった塗装です。
現在も青森運転区の485系、幕張電車区の183系、京都総合車輌区の485系、489系
の一部に残っています。
山陰本線の一部、福知山線の電化に伴い北近畿地区へのアクセスが便利になり、
電車特急の増発をするにあたって485系電車を充当することになりました。それ
が写真の車輌ですが、4から6両という短い編成にグリーン車を入れなくてはなら
ず、クハの運転席側6列をグリーン室に改造したクロハ481を組み入れています。
この手の改造は各地に見られ、元来短編成は普通車だけのモノクラス編成だった
のが、「じぱんぐ倶楽部」などの企画切符発売に伴いグリーン車への需要を考慮
したものだったのです。
ここまでの話だと異端児ではないのですが、じつは電化された区間は直流区間
で、「小さな変電所」と呼ばれる485系交直両用電車は必要ないのです。しかし
JR西日本には適当な直流特急電車は所属していなく、485系を使用していたわけ
です。ところが同時期に、北陸地区の七尾線も電化され、こちらは交流電化だっ
たので交流電車が必要だったわけです。しかし、七尾線で使用する適当な電車が
なかったのです。そこで直流形近郊電車の113系を交直両用電車に改造すること
になり、485系の交流・直流変換器を取り除き113系に移植することになりまし
た。取り外された485系は型式を183系800番台と改名し、直流特急電車の仲間入
りをしたのです。
ところが外見は485系なので(写真2)、窓まわりの帯の下に細い線を入れ、区別を
することになったのです。
でもこの塗装もそろそろ新色になってしまうのよね。(写真3右)
ちなみに列車は「北近畿」。新大阪-城崎間を福知山線経由で運転しています。
倉敷へ行ったABEちゃんからの提供ネタでした
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